独占、価格、ライバル

プロフィール

ビジネス戦略事例セミナー

商品コード : 38

日時 : 9月19日(木)19時00分~(1時間30分)
場所 : ワンハンドレッドドリームズ会議室(東京・四谷、地図
講師 : 岡本 朗
形式 : 通常のセミナー

価格 : 3,500円

上智大学経済学部卒。日米合弁の広告代理店で多くの国内外企業の広告戦略をサポート。市場分析・顧客の絞り込みで低コストで効果の大きなアプローチ

お奨めセミナー

みんなに愛される商品ではなく、違いの分かる人だけに買ってもらえる商品に育てあげる方法について考えます。是非、ご参加ください。

顧客を絞る

開発の担当者から、「いいものができたから、できる限り多くの人に使ってもらいたい」という話しを伺うことがありますが、これはあまり効率の良い発想ではありません。モノ余りの現在では、大きな括りでマーケティングをするのは非効率的です。たとえば、同じ主婦でも20代の主婦と50代の主婦では、嗜好がまったく違うからです。仮に、なんとか共通の価値を作ることができたとしても、それを伝える広告販促費用が膨大になってしまいます。

当該商品・サービスを購入する気のない人に広告がリーチしているのは、広告費のムダですから、顧客を絞れば絞るほど、広告販促の費用対効果も上がります。ビジネスは、手元のお金を増やしていくゲームですから、最初は一番買ってくれそうな顧客に売るのが王道でしょう。そうして、手元のお金を増やしながらビジネスを拡大していくほうが成功の可能性は高まります。だから、顧客は絞り込めば絞り込むほどいいのです。





市場を独占する

一番儲かるのは、競争を排除して市場を独占することです。商品・サービスを提供する者が自社以外に誰もいなければ、我が世を謳歌できるだけでなく、利益が最大になるように価格を自由に決めることができるからです。そのため儲けるためには、独占状態を創り出すのが一番なのですが、残念ながら(?)独占下で売り手が好きなように値段と供給量を決めると、買い手は言い値で買わされるだけでなく買えないこともあるので、市場を独占する行為は独占禁止法によって厳しく制限されています。

ところが、世の中を観察していると、擬似独占とも言える状況をあちこちで見かけることができます。たとえば、スイスの高級腕時計は、クォーツ隆盛の時代に、給料の高い職人をわざわざ雇って自動巻の時計を作っています。発展途上国の労働者を訓練して使えば同じものが遙かに安くできるのではないかと思われますが、そのような考えは毛頭ないようです。むしろ、人口僅か760万人のスイスでわざわざ生産することで、競争を制限しています。そうして、メイド・イン・スイスの「高級品」として販売しています。



価格を変える

火焔太鼓という落語の中で、古道具屋の甚兵衛が仕入れた汚い太鼓を、お殿様がたいそう気に入って高値で買う場面がありますが、まさにこのお殿様のように欲しいものは高値でも買ってくれるお客様が一番のお客様です。当然ですが、このお客様を大事に扱わなくてはいけません。落語の中に出てくる、「商売人は儲けられる時に儲けないと損ができない」という台詞も含蓄が深いものです。

ところが、お客様もいろいろですから、お殿様のような太っ腹な人もいれば、この商品ならこの位と購入価格を決めて買う堅実な人もいれば、特売品しか買わない人もいます。しかも残念なことに、どちらかと言えば、お殿様は少数派で、殆どの人は価格に敏感な堅実派です。そこで、売上を伸ばすためには、高級品はお殿様に売って、普及品を堅実派に売ることになります。

このような例は、飛行機のファースト、ビジネス、エコノミー席や、携帯電話の割引制度、そのほかプロフェッショナルとか、プレミアムという名前の商品と普及品の違いなどに見られます。いずれの場合も、原価の違い以上に価格差を設定することで、お殿様を囲い込んで利益率を高めるとともに、堅実派も取り込んで売上を増やすことを狙っています。





ライバルを作る

自民党の小泉前首相が、自分と意見の違う人を「抵抗勢力」となずけて徹底的に排除したのは記憶に新しいところですが、孤軍奮闘する小泉前首相を、ワクワクしながら見ていた方も多いのではないでしょうか。理由は、分かりませんが、競い合う様子を見るのは楽しいことのようです。両者が競い合うことで、それぞれの立場が鮮明になってくるにつれて、観客は自分自身を投影しやすくなるのかもしれません。

このような例としては、株式売買手数料をいち早く値下げした松井証券や、マイクロソフトの市場支配に対抗したアップルコンピュータなどが挙げられます。松井証券は、それまでお金持ち中心だった株式売買の手数料を値下げして、小口売買しかできないサラリーマンの心を掴みました。アップルコンピューターは、ビジネスユースに邁進するマイクロソフトに対抗して、遊び心を提案することで若者の高い支持を得ました。いずれも、当時は、熱狂的なファンを多く抱えていました。





参考図書

今回のセミナーで、ポジショニングを考える際の参考図書として、ハーバードビジネススクールのヤングミー・ムーン(Youngme Moon)教授の最近の著書「Different」を使いたいと思います。著者はこの本で、多くの企業が、競合商品と比較した自社商品の欠点を改良するのに邁進した結果、同じような商品ばかりが市場に溢れてしまったと言っています。そこから、同じ価値基準で競争しない企業の例をあげて、新しい価値観を作った企業として紹介しています。今回は、この本から事例を紹介しながら、価格競争以外の価値を築く方法を探したいと思います。当日は、一部を引用して翻訳したプリントを配布いたします。





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電話:03-6380ー6024

万寿ビルの外観

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